春夏秋冬、悠々と走る列車と大自然の共演がファンを魅了する福島・奥会津。この地に生まれ年間300日、30年その絶景を撮影し、一町民の立場で地域に貢献してきたのが星 賢孝氏だ。膨らむ赤字、2011年に一帯を襲った豪雨で廃線寸前だったJR只見線がこの10月に全線復旧するが、水面下で民意を復興へ傾けた氏の軌跡には難事を成す要諦が隠れている。
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奥会津郷土写真家
星 賢孝
ほし・けんこう
昭和22年福島県生まれ。会津農林高校卒業後、地元の建設会社に入社。常務取締役として長年勤務。平成22年奥会津地域で50年前に失われた「霧幻峡の渡し」を復活させ、観光名所にする。27年退職し、郷土写真家としての活動を本格化。奥会津かねやま福業協同組合事務局長を務めるなど地域振興に尽力。自身の活動を追った映画『霧幻鉄道 只見線を300日撮る男』が各地のイオンシネマにて順次、期間限定で公開。