5歳から仏門に入り、80年以上、求道一筋に生きてこられた青山俊董師。日本一厳しいとされる禅の専門道場・正眼寺の師家であり、4月に臨済宗妙心寺派管長に就任された山川宗玄師。宗派こそ異なるものの、無窮なる道を求めて歩を進められる両老師の体験談や言葉は、禅や仏教に留まらず、私たちの仕事や人生にも通じるものがある。滋味溢れる両老師の話から、生きる上での要訣を掴み取りたい。
愛知専門尼僧堂堂頭
青山俊董
あおやま・しゅんどう
昭和8年愛知県生まれ。5歳の時、長野県の曹洞宗無量寺に入門。駒澤大学仏教学部卒業、同大学院修了。51年より愛知専門尼僧堂堂頭。参禅指導、講演、執筆のほか、茶道、華道の教授としても禅の普及に努めている。平成16年女性では2人目の仏教伝道功労賞を受賞。21年曹洞宗の僧階「大教師」に尼僧として初めて就任。令和4年曹洞宗大本山総持寺の西堂に就任。著書に『道はるかなりとも』(佼成出版社)『一度きりの人生だから』(海竜社)『泥があるから、花は咲く』(幻冬舎)『あなたに贈る人生の道しるべ』(春秋社)など多数。
臨済宗妙心寺派管長
山川宗玄
やまかわ・そうげん
昭和24年東京都生まれ。埼玉大学理工学部卒業。49年野火止平林僧堂の白水敬山老師について得度。同年正眼僧堂に入門。平成6年正眼寺住職、正眼僧堂師家、正眼短期大学学長。令和6年4月より全国約3,300寺を擁する大本山妙心寺派管長に就任。著書に『生きる』『無心の一歩を歩む』『無門関提唱』(いずれも春秋社)『禅の知恵に学ぶ』(NHK出版)『くり返し読みたいブッダの言葉』(リベラル社)など。