2006年、53歳で突然末期がんを宣告された松野三枝子さんは、東日本大震災時、津波で壊滅的な被害を受けた南三陸町の病院に入院中だった。間一髪で命を助けられ、翌日から重篤な体を必死に動かし炊き出しを開始したところ、3か月後の精密検査で全身に転移していたがんがすべて消えていたという。松野さんが呼びよせた、科学では証明できない奇跡に迫る。
農漁家レストラン松野や店主
松野三枝子
まつの・みえこ
昭和28年宮城県生まれ。35年のチリ地震による津波被害で、当時3歳だった妹と祖母を失う。48年19歳の時に農家に嫁ぎ、育児や家事を行う傍ら、フードイベントに出店し、郷土料理を振る舞う。平成18年53歳の時に末期がんを宣告される。23年東日本大震災の時、入院先の病院で被災。4か月後、がんが奇跡的に完治する。26年1月自宅横に「農漁家レストラン松野や」をオープン。