時は幕末。紀伊半島を襲った巨大地震と津波から村を救い、藩や国のため多分野で獅子奮迅の働きを見せた実業家がいた。ヤマサ醤油七代目・濱口梧陵である。防災や国防に精通し、梧陵の顕彰にも尽力する濱口和久氏に、和やかな元日に突如、能登地方を襲った震災の教訓を交え、この国難の時代を生きる道標を示していただく。
拓殖大学防災教育研究センター長、大学院地方政治行政研究科特任教授
濱口和久
はまぐち・かずひさ
昭和43年熊本県生まれ。防衛大学校材料物性工学科卒(37期)。防衛庁陸上自衛隊、首相秘書、栃木市首席政策監(防災・危機管理担当兼務)などを経て、現職。令和5年4月より「稲むらの火の館」客員研究員第一号に就任。著書に『リスク大国 日本』(グッドブックス)『日本版 民間防衛』(江崎道朗氏らとの共著/青林堂)など多数。