巻頭の言葉

愛知専門尼僧堂堂頭

青山俊董あおやま・しゅんどう

「一」の心に学ぶ
初の心、仏の心、まじり気なしの心、全体を見渡す心

2026年2月号

特集
先達に学ぶ
裏千家の千玄室げんしつ大宗匠が旅立たれた。令和7年8月14日、102歳の大往生だった。

大宗匠には『致知』にて何度か対談にご登場いただいた。5年にわたり、「巻頭の言葉」にもご執筆をいただいた。『致知』を高く評価、応援して下さった。去年(2025年)の新春講演会では1,300人の人を前に、1時間立ったまま、「生きる力」をテーマにお話しをいただいた。講演終了後、会場の中央を通って帰られる大宗匠を聴衆が総立ちになって見送った。不思議な力が働いているような気がした。

大宗匠と不肖は干支で二回りの差がある。そのせいか、お会いする度に思い出す言葉があった。「さらに参ぜよ三十年」である。

こんなところで息を抜いてはいけない、とその姿に教えられたのである。

よく口にされた「三冬枯木さんとうこぼくの花」の言葉も忘れられない。
特集 先達に学ぶ
連載
致知随想