安倍政権は、いよいよ憲法改正に動き出す。しかし、自衛隊の存在を明記するだけで一国の安全は保てるのだろうか。問われるのは交戦権の是非である——日本を取り巻く国際情勢を考える時、憲法の改正は一刻の猶予もならない。自衛隊の存在をしっかりと明記するのは、最初の一歩。交戦権を認めてこそ安全保障は万全となる。しかも、日本を取り巻く事態は急を要する、安倍首相の手腕が問われるのは、まさにそこだ。
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京都大学名誉教授
中西輝政
なかにし・てるまさ
昭和22年大阪府生まれ。京都大学法学部卒業。英国ケンブリッジ大学歴史学部大学院修了。京都大学助手、三重大学助教授、米国スタンフォード大学客員研究員、静岡県立大学教授を経て、京都大学大学院教授。平成24年退官。専攻は国際政治学、国際関係史、文明史。著書に『国民の覚悟』『賢国への道』(ともに致知出版社)など。近著に『アメリカ帝国衰亡論序説』(幻冬舎)がある。