古代中国では人生の季節を青春・朱夏・白秋・玄冬と呼んだ。超高齢社会を生きる日本人は、玄冬、晩節の歩み方が切実に問われていると言えよう。加齢と共に輝きを失う人、反対に輝きを増す人の違いは何か。30年余りをその研究に捧げてきた前坂俊之氏の目で、晩節を凛々しく生き抜いた長寿の達人を解剖していただく。
静岡県立大学名誉教授
前坂俊之
まえさか・としゆき
昭和18年岡山県生まれ。44年慶應義塾大学卒業後、毎日新聞社入社。情報調査部などを経て、平成5年静岡県立大学国際関係学部教授。ジャーナリズム論、国際コミュニケーション論等を専門とする傍ら、30年にわたり長寿者研究を重ねる。著書多数。近著に『人生、晩節に輝く』(日本経済新聞出版)がある。