日本看護界の草分けとして知られる日本赤十字看護大学名誉教授の川嶋みどりさんは、92歳のいまなお講演活動や雑誌の刊行などを通じて、よりよい看護のあり方とは何かを追求し続けている。戦時下に生まれ、様々な困難を乗り越えながら看護一筋に歩んできた川嶋さんに、何歳になっても溌剌と生きる秘訣、自らの運命を力強くひらいていく要諦を伺った。
日本赤十字看護大学名誉教授
川嶋みどり
かわしま・みどり
昭和6年韓国・京城(現・ソウル)生まれ。26年日本赤十字女子専門学校卒業後、日本赤十字社中央病院(現・日本赤十字社医療センター)勤務。平成15年日本赤十字看護大学教授就任。看護学部長、客員教授を経て、23年より現職。現在は健和会臨床看護学研究所所長、一般社団法人日本て・あーて(TE・ARTE)推進協会代表理事を兼任。19年フローレンス・ナイチンゲール記章、27年山上の光賞受賞。講演・執筆活動で看護のあり方を提言し続け、日本のナイチンゲールと呼ばれている。著書に『長生きは小さな習慣のつみ重ね』(幻冬舎)『看護の力』(岩波新書)など多数。