「権助は叮嚀に御辞儀をすると、静かに青空を踏みながら、だんだん高い雲の中へ昇って行ってしまいました」芥川龍之介『仙人』——私たち人間は、日常の出来事に右往左往しつつも、誰もが心の深いところで真の幸福、安らぎを求め続けています。文豪・芥川龍之介もまたそういう人でした。短編小説『仙人』は、龍之介の人生観が伝わってくる作品です。
この記事は約8分でお読みいただけます
国際コミュニオン学会名誉会長
鈴木秀子
すずき・ひでこ
東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。聖心女子大学教授を経て、現在国際文学療法学会会長、聖心会会員。日本で初めてエニアグラムを紹介したことで知られる。著書に『幸せになるキーワード』(致知出版社)『9つの性格』(PHP研究所)など。最新刊に本連載の感動的な話をまとめた『自分の花を精いっぱい咲かせる生き方』(致知出版社)。