12歳で浪曲三味線の世界に飛び込み、この道一筋に歩むこと70年。磨き続けた技で、いまなお当代随一の曲師として舞台にたつ沢村豊子さん。踊りの師匠になるつもりが三味線弾きになり、斯界に名を馳せるまでに至った道のりをお話しいただいた。
浪曲三味線曲師
沢村豊子
さわむら・とよこ
昭和12年福岡県生まれ。浪曲師・佃雪舟の弟子となり、佃美舟の名で浪曲三味線の修業を積む。独立後、国友忠専属の相三味線を長く務める。ラジオの浪曲ドラマの曲師を担当した他、テレビや舞台などで広沢虎造、三波春夫、村田英雄、二葉百合子などの三味線を弾く。平成22年、『浪曲三味線 沢村豊子の世界』を浅草の木馬亭で披露。