不朽の古典『五輪書』を著し、生涯でただ一度も勝負に負けなかったという剣豪・宮本武蔵。「写真の鬼」とも呼ばれ、被写体の本質を抉り出す写真で一世を風靡した土門 拳。二人の求道者はいかにして自らの道を歩み、極めていったのか。土門 拳の高弟で写真家の藤森 武氏と、宮本武蔵の実像に迫る画期的な論考を世に送り出してきた歴史研究家の福田正秀氏に、知られざる貴重なエピソードを交えて、熱く語り合っていただいた。
写真家
藤森 武
ふじもり・たけし
昭和17年東京都生まれ。写真短期大学(現・東京工芸大学)在学中から土門拳に師事。『古寺巡礼』シリーズをはじめとする後期代表作の助手を務める。凸版印刷写真部を経て、フリー写真家となる。『独楽・熊谷守一の世界』『隠れた仏たち(全5巻)』『日本の観音像』など写真集多数。日本写真家協会会員。土門拳記念館理事・学芸員。
歴史研究家
福田正秀
ふくだ・まさひで
昭和23年長崎県生まれ。放送大学大学院文化科学研究科修士課程修了。宮本武蔵・加藤清正など歴史人物を研究。著書『宮本武蔵研究論文集』『宮本武蔵研究第二集武州傳来記』『加藤清正「妻子」の研究(水野勝之と共著)』『加藤清正と忠廣 肥後加藤家改易の研究』他。日本歴史学会会員。(公財)島田美術館評議員。(一財)熊本城顕彰会理事。熊本県文化協会理事。