日本における曹洞宗の祖・道元禅師。その一生は正師・如浄禅師との出会いによって、無限の広がりを見せたと言っても過言ではないだろう。古来、禅者はどれだけの覚悟を持って師を求めてきたのだろうか。道元研究の第一人者・大谷哲夫氏に、道元禅師を中心に躍動する師と弟子の関係を物語っていただいた。
東北福祉大学学長
大谷哲夫
おおたに・てつお
昭和14年東京生まれ。早稲田大学第一文学部卒業、同大学院文研東洋哲学専攻修了。駒澤大学大学院博士課程。曹洞宗宗学研究所講師を経て、駒澤大学に奉職。同大学教授、副学長、学長、総長を歴任。平成28年東北福祉大学学長に就任。長泰寺住職。著書に『祖山本 永平広録 考注集成(上・下)』(一穂社)『永平の風 道元の生涯』(文芸社)『日本人のこころの言葉 道元』(創元社)など多数。