身分の別なく万民に学問を授け、近江聖人と謳われて人々の敬愛を集めた中江藤樹。医業の傍ら古典の研究に取り組み、35年の歳月を費やして『古事記伝』全44巻を書き上げた本居宣長。偉大な先人は古典といかに向き合い、そこから何を掴んだのか。それぞれに顕彰活動を続ける中江 彰氏と吉田悦之氏に語り合っていただいた。
国際中江藤樹思想学会理事長
中江 彰
なかえ・あきら
昭和28年大阪府生まれ。佛教大学卒業。花園大学大学院修士課程修了(仏教学専攻)。近江聖人中江藤樹記念館長補佐を経て、平成16年同館長に就任。現在は国際中江藤樹思想学会理事長。著書に『中江藤樹 人生百訓』(致知出版社)など。
本居宣長記念館館長
吉田悦之
よしだ・よしゆき
昭和32年三重県生まれ。55年國學院大學文学部卒業後、本居宣長記念館研究員などを経て、平成21年同記念館館長に就任。公益財団法人鈴屋遺蹟保存会常任理事を務める。宣長研究は学生時代から換算すると約40年に及ぶ。著書に『宣長にまねぶ』(致知出版社)など。