遺伝子工学の世界的権威にして、人智を超えた働き「サムシング・グレート」の存在に目を向け、私たちに生命の神秘さと生きるべき道筋を示し続けた村上和雄先生。生命科学研究に従事すること60余年。その過程で辿り着いた珠玉の教えは、没後5年を迎えたいまなお色褪せることはない。17年間村上先生と研究を共にしてきた堀 美代さんに、未踏の地平を拓いた村上先生の研究人生、人間の秘める可能性を開く秘訣を伺った。
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心と遺伝子アカデミー代表
堀 美代
ほり・みよ
昭和37年鹿児島県生まれ。九州大学、筑波大学生命環境科学研究科博士課程卒業。製薬会社、ベンチャー企業の研究員を経て、平成16年より公益財団国際科学振興財団バイオ研究所にて村上和雄先生の下で研究に従事。現在は心と遺伝子アカデミー代表、筑波大学非常勤研究員兼務。
村上和雄
むらかみ・かずお
昭和11年奈良県生まれ。38年京都大学大学院博士課程修了。米国バンダビルト大学助教授などを経て、53年筑波大学応用生物化学系教授に就任。58年には昇圧酵素「レニン」の遺伝子の全暗号解読に初めて成功。遺伝子工学の分野で世界をリードした。平成8年日本学士院賞を受賞。11年筑波大学を定年退官したのちに参加したイネゲノム解読の国家プロジェクトで、遺伝子の完全解読を世界に先駆けて成功させた。23年瑞宝中綬章受章。令和3年4月13日逝去。著書に『スイッチ・オンの生き方』『人を幸せにする遺伝子の法則』(いずれも致知出版社)など多数。