がんの中でも完治が難しく、最も死亡数が多い肺がん。いま呼吸器治療の世界の精鋭が集うカナダ・トロント総合病院で、最先端のがん治療に挑む医師がいる。安福和弘氏、60歳。累計執刀数は5,000例を超え、死亡率0.03%と驚異の実績を持つ。その氏が生涯の師と仰ぐ人物、それが元呼吸器外科医にして、在宅緩和ケア専門の診療所を開業、2,000人以上の人生を見届けてきた大岩孝司氏だ。己の使命を追究し、進化し続ける両氏が見据えるものとは。
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トロント総合病院呼吸器外科部門チェアマン
安福和弘
やすふく・かずひろ
昭和40年兵庫県生まれ。7歳から15歳までアメリカで過ごし、平成4年千葉大学医学部卒業、千葉大学附属病院勤務。8年より松戸市立東松戸病院にて研修。11年インディアナ大学医学部に留学。帰国後、千葉大学大学院で医学博士号を取得する。18年トロント総合病院に留学、20年同院で日本人初の正式採用に至る。現在、呼吸器外科部門チェアマン。
さくさべ坂通り診療所元院長
大岩孝司
おおいわ・たかし
昭和22年東京都生まれ。47年千葉大学医学部卒業、同肺癌研究施設外科部門勤務。以後、国立佐倉病院、結核研究所附属病院、鎗田病院などで主に肺がん診療に従事する。平成5年松戸市立東松戸病院外科部長。14年さくさべ坂通り診療所開業。令和4年同診療所を閉院、現在は緩和ケア、在宅医療の医学としての完成形を目指して研究を続けている。著書に『がんの最後は痛くない』(文藝春秋)など多数。
約30年前、深夜に及ぶ手術を終えた両氏は、ファミリーレストランや大岩氏の自宅で夜食を共にしたという