2026年3月号
特集
是の処即ち
是れ道場
インタビュー①
  • 博多一幸舎創業者吉村幸助

この〝一杯〟に
すべてを込める

2004年の創業以来、誰もが「美味しい!」と感動する本物の博多ラーメンを追求し、現在、グループ全体で売り上げ45億、国内38店舗、海外10か国68店舗を展開するラーメン界の雄・博多一幸舎(ウインズジャパンホールディングス)。その創業者で社長である吉村幸助氏に、一杯のラーメンに懸ける思い、そして関わるすべての人の幸せを目指す経営者としての信念を語っていただいた。

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    博多一幸舎創業者

    吉村幸助

    よしむら・こうすけ

    昭和51年福岡県生まれ。筑紫台高等学校卒業後、建設会社へ就職。建設会社に勤めながら、夜は餃子専門店で修業を重ね、平成12年よりラーメン店の店長を務める。16年現会長の入沢元氏らと共に博多一幸舎を創業。

    創業の理念を愚直に守り深め続ける

    ──吉村さんが創業したはかいっこうしゃのラーメンは国内外の多くの人々を魅了し、2026年で創業22年を迎えるそうですね。

    とにかく無我夢中で走ってきた22年でしたが、私たちは次の3つの理念を掲げてスタートしました。1つ目は「どこにも無い、どこにも属さない味をつくること」、2つ目は「100人中100人がしいというラーメンをつくること」、3つ目は「福岡で一番いラーメンをつくること」です。
    また博多一幸舎の屋号には、お客様、スタッフ、事業者の方、すべての人に幸せを一つでもお届けできる空間(舎)をつくりたいという思いが込められています。
    どんなに店舗が増えてもその3つの理念だけは決して変えず、一杯のラーメンでお客様、人々を感動させる、幸せにすることを徹底して追求し続けてきました。その結果として、ここまで22年歩んでこられたのだと思います。

    ──創業の理念、精神が事業発展の原動力になってきたのですね。

    スタッフにも、「一杯のラーメンで目の前のお客様を絶対に感動して帰らせる。その心持ちで仕事をしなさい」と伝えています。そして次に伝えるのがお客様、関わるすべての人に「いい印象を与えなさい」ということです。ラーメンを食べた感動は、しばらくすると忘れるかもしれません。でもスタッフの接客態度や店舗から受けた〝いい印象〟は、イメージとして長く心に残って、「ああ、また博多一幸舎に行きたいな」という思いにつながっていくんですね。
    お客様の欲求を満たして、また行きたいと思っていただく。これも常に意識していることです。

    ──そのような中、いま特に力を入れている事業はありますか。

    コロナの大変だった時期を経験し、「これからはラーメンだけでなく、博多の様々なB級グルメを発信する総合飲食企業を目指そう」という新たなビジョンも生まれました。ラーメンだけに頼っていては事業としてリスクがある、もちろんそれも一つの理由ですが、私は何より「この会社にはいろんな可能性、選択肢があるね」と、スタッフに夢と希望を与えたいと思っているんです。

    ──スタッフたちが夢と希望を胸に抱いて働ける会社にしたい。

    また、当社にはもう一つ「発想は地球規模に。」という理念があります。これまでも海外展開には力を入れてきましたが、これからはもっと地球規模、世界規模で発想し、総合飲食企業として世界の人々にどんな貢献ができるか、スタッフと一緒に考え挑戦していきたいと思っているところです。