20期連続増収を続ける広島市信用組合。その発展にはいくつかの要因がある。事業を融資、預貯金の本来業務のみに特化。泥臭いようでも地域を歩いて中小零細企業を支援する現場主義に徹していることもその一つである。同組合理事長・山本明弘氏はシンプルながら他が真似できない仕組みを構築してきた。一方、コンサルタントでローランド・ベルガー日本法人元会長の遠藤 功氏は、現場力の鍛錬、強化により多くの一流企業を再生、発展に導いてきた実績を持つ。現場力を高める上で大事なものは何か。お二人に語り合っていただいた。
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広島市信用組合理事長
山本明弘
やまもと・あきひろ
昭和20年山口県生まれ。43年専修大学経済学部卒業後、広島市信用組合に入組。本店営業部長、審査部長などを経て平成7年理事に。11年常務理事、13年専務理事、16年副理事長。17年から理事長。25年全国信用協同組合連合会会長に就任。著書に『足で稼ぐ「現場主義」経営』(金融財政事情研究会)『融資はロマン』(きんざい)。
コンサルタント
遠藤 功
えんどう・いさお
昭和31年東京都生まれ。早稲田大学卒業。ボストンカレッジ経営学修士(MBA)。三菱電機、米国戦略系コンサルティング会社、早稲田大学ビジネススクール教授を歴任。欧州系最大の戦略コンサルティングファームであるローランド・ベルガー日本法人社長・会長として、一流企業の経営コンサルティングにも従事してきた。著書に『現場力を鍛える』『生きている会社、死んでいる会社』『戦略コンサルタント 仕事の本質と全技法』(いずれも東洋経済新報社)『現場女子』(日本経済新聞出版社)他多数。