厳しい禅の修行を経て「身心脱落」の究極の境地を得て日本曹洞宗開祖となった道元。その残した言葉は没後800年近く経ったいまなお、多くの人たちの心を鼓舞し潤し続けている。道元の言葉の持つ魅力や力について東北福祉大学学長の大谷哲夫氏と東洋思想家の境野勝悟氏に語り合っていただいた。
山本玄峰老師(1866-1961)
澤木興道老師(1880-1965)
東北福祉大学学長
大谷哲夫
おおたに・てつお
昭和14年東京生まれ。早稲田大学第一文学部卒業、同大学院文研東洋哲学専攻修了。駒澤大学大学院博士課程。曹洞宗宗学研究所講師を経て、駒澤大学に奉職。同大学教授、副学長、学長、総長、都留文科大学理事長を歴任。平成28年東北福祉大学学長に就任。長泰寺住職。著書に『祖山本 永平広録 考注集成(上・下)』(一穂社)『永平の風 道元の生涯』(文芸社)『日本人のこころの言葉 道元』(創元社)など多数。
東洋思想家
境野勝悟
さかいの・かつのり
昭和7年神奈川県生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、私立栄光学園で18年間教鞭を執る。48年退職。こころの塾「道塾」開設。駒澤大学大学院禅学特殊研究博士課程修了。著書に『日本のこころの教育』『方丈記 徒然草に学ぶ人間学』(致知出版社)『心がスーッと晴れる一日禅語』(三笠書房)など多数。