京仏師の江里康慧氏は「仏像に崇高さを与えるには、仏師は修行者でなくてはならない」と説く。その境地に至るには師からの学びや亡妻の支えがあったのだという。その恩を心に留め、きょうも魂を込めて制作に勤しむ江里氏にお聞きした。
この記事は約10分でお読みいただけます
仏師
江里康慧
えり・こうけい
昭和18年京都府生まれ。37年京都市立日吉ヶ丘高校美術課程彫刻科を卒業後、仏師の松久朋琳氏、宗琳氏に入門。40年に独立し、平成元年に天台宗三千院門跡から大佛師号を受ける。19年、截金の重要無形文化財保持者である故・佐代子夫人とともに第41回仏教伝道文化賞を受賞した。著書に『仏像に聞く』(KKベストセラーズ)などがある。