日本科学未来館館長の浅川智恵子氏は、IBMフェローとしてアクセシビリティの研究もリードしている。14歳で失明。IBM入社後は、ウェブ上の文字情報を音声で読み上げる「ホームページリーダー」など時代の流れを大きく変えるソフトを開発してきた。「諦めなければ道は開ける」を信条としていまも前進を続ける浅川氏に、失明という試練や師との出逢いによって切り拓いた人生を振り返っていただいた。
日本科学未来館館長、IBMフェロー
浅川智恵子
あさかわ・ちえこ
大阪府出身。11歳の時の事故が原因で14歳で失明。昭和60年日本アイ・ビー・エム東京基礎研究所に入社。平成15年米国女性技術者団体殿堂入り。16年東京大学工学系研究科先端学際工学専攻博士課程を修了、博士(工学)取得。21年IBMフェロー就任。25年紫綬褒章受章、米カーネギーメロン大学IBM特別功労教授を兼務。令和元年全米発明家殿堂入り。3年4月、日本科学未来館館長に就任。