「虻にとっては朝顔だけで、私という人間は全く眼中になかったわけである。そういう虻に対し、私は何か親近を覚え、愉しい気分になった」志賀直哉『朝顔』——私たちは皆、大自然に生かされている存在です。ともすればその真実を忘れがちになりますが、忙しい合間にも時間を見つけ、小さな草花や出来事に意識を向けることでいろいろな発見があります。志賀直哉の短編小説『朝顔』を通して、そのことを味わってみましょう。
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国際コミュニオン学会名誉会長
鈴木秀子
すずき・ひでこ
東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。聖心女子大学教授を経て、現在国際文学療法学会会長、聖心会会員。日本にエニアグラムを紹介。著書に『自分の花を精いっぱい咲かせる生き方』『幸せになるキーワード』(共に致知出版社)『死にゆく人にあなたができること』(あさ出版)『機嫌よくいれば、だいたいのことはうまくいく。』(かんき出版)など多数。