令和元年、58歳の若さで、歌舞伎義太夫としては40年ぶり二人目となる重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された竹本葵太夫氏。伊豆大島の一般家庭に生まれ、国立劇場の研修生として伝統芸能の世界に飛び込んだ氏は、厳しい芸の一道をいかに究めてきたのか。その一途一心の歩みから、人生・仕事を発展させていく極意を学ぶ。
歌舞伎義太夫 太夫、人間国宝
竹本葵太夫
たけもと・あおいだゆう
昭和35年伊豆大島(東京都)生まれ。51年女流義太夫の竹本越道に入門。55年国立劇場第三期竹本研修修了。以後、竹本扇太夫、竹本藤太夫、豊澤瑩緑、鶴澤英治、豊澤重松、文楽の竹本源太夫らに師事しながら、数多くの舞台を経験し、現在に至る。第37回芸術選奨文部大臣新人賞、第37回伝統文化ポーラ賞優秀賞、日本芸術院賞など受賞多数。令和元年、重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定。