禅の文化を世界に伝えた仏教学者・鈴木大拙。独自の哲学体系を生み出し、世界にも広く知られる日本を代表する哲学者・西田幾多郎。二人は共に明治3年に石川県に生まれ、生涯の親友として互いに支え合い、尊敬し合い、禅と哲学というそれぞれの立場から学び教え合うことで、世界的な人物へと成長を遂げた。二人の哲人が歩んだ道と遺した教えや言葉を、鈴木大拙館館長・木村宣彰氏と石川県西田幾多郎記念哲学館館長・浅見 洋氏に縦横に語り合っていただいた。
鈴木大拙館館長
木村宣彰
きむら・せんしょう
昭和18年富山県生まれ。41年に大谷大学文学部仏教学科卒業。同大学大学院文学研究科博士課程を満期退学。専門は仏教学(中国仏教)。図書館長、文学部長を経て、平成16年学長(22年まで)、25年より鈴木大拙館館長。
石川県西田幾多郎記念哲学館館長
浅見 洋
あさみ・ひろし
昭和26年石川県生まれ。金沢大学大学院文学研究科哲学専攻修了、博士(文学、筑波大学)。国立石川工業高等専門学校教授などを経て、現在、石川県立看護大学特任教授・名誉教授、西田幾多郎記念哲学館館長などを務める。