日本を代表する伝統芸能・人形浄瑠璃文楽。その人形遣いの一道を50年以上にわたって歩み続けてきたのが三世桐竹勘十郎氏、69歳である。「足遣い10年、左遣い15年」と言われる厳しい文楽修業を積み重ねてきた勘十郎氏に、若き日の学びや師匠の教え、その中から掴んだ人生・仕事の極意を語っていただいた。
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人間国宝、人形浄瑠璃文楽座 人形遣い
桐竹 勘十郎
きりたけ・かんじゅうろう
昭和28年大阪府生まれ。42年文楽協会人形部研究生になり、三世吉田簑助に入門、簑太郎を名乗る。61年咲くやこの花賞、63年大阪府民劇場賞奨励賞、平成11年松尾芸能賞優秀賞。15年父・二世桐竹勘十郎の名跡を継ぎ、三世桐竹勘十郎を襲名。20年芸術選奨文部科学大臣賞、紫綬褒章、21年日本芸術院賞。令和3年重要無形文化財保持者(人間国宝)認定。著書に『なにわの華文楽へのいざない:人形遣い桐竹勘十郎』(淡交社)『一日に一字学べば……』(コミニケ出版)などがある。