92歳のいまなお、現役の保育士として子育てにあたっている大川繁子さん。主任保育士を務める小俣幼児生活団は、規則がなくても自立した子が育つ「奇跡の保育園」と呼ばれている。モンテッソーリ教育とアドラー心理学の〝いいとこ取り〟をしたという教育法とはどのようなものか。園児一人ひとりの花を咲かせようとする大川さんが60年の実践の中で掴んだ叡智——。
小俣幼児生活団主任保育士
大川繁子
おおかわ・しげこ
昭和2年生まれ。20年東京女子大学数学科入学。37年小俣幼児生活団に就職し、47年に主任保育士となる。足利市教育委員、宇都宮裁判所家事調停委員、足利市女性問題懇話会座長などを歴任。