世界の秩序は激変し、社会はますます混迷の度を深めている。この難しい時代に、私たちは何を拠り所として生きていけばよいのだろうか。家庭の主婦の立場で、江戸時代初期の兵学者・山鹿素行の名著『中朝事実』の現代語訳を手がけた秋山智子さんに、その挑戦に込めた思いと、素行が説く日本の心についてお話しいただいた。【写真:©赤穂市立歴史博物館】
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山鹿素行
やまが・そこう
1622(元和8)年〜1685(貞享2)年。江戸前期の兵学者。会津に生まれる。江戸に出て儒学・兵学・神道・仏教・歌学などを修め、古学を提唱。『聖教要録』を著して官学の朱子学を批判したことが幕府に咎められ、播磨の赤穂に流された。後に赦免されて江戸に帰った。著書に『武教要録』『配所残筆』『中朝事実』『武教全書』など。
日本会議福島女性の会幹事
秋山智子
あきやま・ともこ
昭和33年岡山県生まれ。55年皇學館大学文学部国文学科卒業。同大学出版部勤務を経て家庭の主婦に。日本会議福島女性の会役員。編訳著に『現代語訳でやさしく読む「中朝事実」 日本建国の物語』(錦正社)がある。