多種多様な植物を混生・密生、土地を耕さず、肥料や農薬も一切使わない——。従来の農業のあり方を覆す新農法「協生農法」を確立し、生産性の向上や砂漠の緑化など、国内外で大きな成果を挙げているソニーコンピューターサイエンス研究所リサーチャーの舩橋真俊氏。環境や健康問題、途上国の貧困など、いま現代社会が直面する様々な課題を解決に導く可能性を持つ協生農法はいかに確立されていったのか。舩橋氏に人生の歩みとともに語っていただいた。
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ソニーコンピュータサイエンス研究所リサーチャー
舩橋真俊
ふなばし・まさとし
昭和54年神奈川県生まれ。東京大学にて生物学、数理科学を修め、仏エコールポリテクニク大学院にて物理学博士取得。獣医師免許資格保持。平成22年ソニーコンピュータサイエンス研究所リサーチャー。環境問題、健康問題の交差点となる農業をはじめとする食糧生産において、生物多様性に基づく協生農法の構築し、人間社会と生態系の双方向的な回復と発展に取り組む。