2018年、ローマ・カトリック教会において教皇に次ぐ枢機卿という聖職者に就任した前田万葉氏。そのルーツは長崎・五島列島の潜伏キリシタンである。苛酷な迫害に耐え抜いた曽祖父、原爆被爆者である母親。篤い信仰と核兵器のない平和への願いを受け継ぎながらいまも広く活動を続ける前田氏と、本誌連載でお馴染みの文学博士で聖心会シスターでもある鈴木秀子氏に、人生を幸福に生きるための心得を語り合っていただいた。
五島列島・久賀島にある牢屋の窄殉教記念教会
ローマ教皇庁枢機卿
前田万葉
まえだ・まんよう
昭和24年長崎県生まれ。50年、福岡の神学校サン・スルピス大神学院卒業。カトリック中央協議会事務局長、カトリック広島教区長などを経て平成26年から大阪大司教区大司教。30年6月日本人で歴代6人目のローマ・カトリック教会枢機卿に就任。著書に『烏賊墨の一筋垂れて冬の弥撒』『前田万葉句集Ⅰ・Ⅱ』(共にかまくら春秋社)。
文学博士
鈴木秀子
すずき・ひでこ
東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。聖心女子大学教授を経て、現在国際文学療法学会会長、聖心会会員。日本にエニアグラムを紹介。著書に『自分の花を精いっぱい咲かせる生き方』『幸せになるキーワード』(共に致知出版社)。近刊に『悲しまないで、そして生きて』(グッドブックス)『心がラクになる新約聖書の教え』(宝島社)。他著書多数。