第二次大戦時、ナチスの強制収容所から奇跡の生還を果たしたフランクル。極限の収容所体験を綴った著書『夜と霧』は、いまなお世界中の人々に読まれ続けている。同書に大きな衝撃を受け、著書や講演通じて幾度となく言及してきた五木寛之氏と、フランクルに師事し、その教えを自身の医療活動に生かしてきた永田勝太郎氏に、フランクルと『夜と霧』が示唆するものを踏まえて、困難な人生を生き抜く上で大事なヒントについて語り合っていただいた。
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作家
五木寛之
いつき・ひろゆき
昭和7年福岡県生まれ。生後まもなく朝鮮に渡り、22年に引き揚げる。27年早稲田大学露文科入学。32年中退後、PR誌編集者、作詞家、ルポライターなどを経て、41年『さらばモスクワ愚連隊』で小説現代新人賞、42年『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞、51年『青春の門・筑豊篇』他で吉川英治文学賞を受賞。また英文版『TARIKI』は平成13年度『BOOK OF THE YEAR』(スピリチュアル部門)に選ばれた。14年菊池寛賞を受賞。22年に刊行された『親鸞』で毎日出版文化賞を受賞。