輪島塗や風光明媚な自然で広く知られる石川県輪島市で生まれ育ち、「サヨリ」をモチーフにした独自の作品をつくり続けている漆芸家の高名秀人光氏、68歳。漆の道一筋に50年歩んできた氏に、先の能登半島地震で甚大な被害を受けた故郷復興への思い、そして厳しい修業と創作活動の中から掴んだ運命・仕事をひらく要諦を語っていただいた。
漆芸家
高名 秀人光
たかな・ひでみつ
昭和31年石川県生まれ。中学卒業後、定時制高校で学びながら輪島塗メーカーにて6年間修業。56年石川県立輪島漆芸技術研修所卒業。58年第15回日展で初入選。平成23年第43回日展で特選。神戸市の湊川神社や伊勢市の伊勢神宮に作品奉納。公益社団法人日展会員、一般社団法人工芸美術日工会常務理事。