午前11時、開場と同時に広い会場はまたたく間に埋め尽くされた。9月16日、東京のホテルニューオータニで開催された「致知創刊45周年記念大会」。全国各地から1,600人がご来場くださり、これにオンライン参加の200人も加わって、創刊45周年を祝っていただいた。
『致知』の読者が1,000人以上集うと、会場は他のどこの集まりにも見られない独特の熱気と感動に包まれる。毎回のことだが、今回は例年に増してそのボルテージが高かったように思う。会場を埋め尽くした人たちの顔は一様に輝いていた。どの表情も幸福そうであった。
「真の活学は人間の相を変え、運命を変える」──安岡正篤(せいとく)師の言葉だが、真の人間学の学びは人を幸福に導く力があるのだ、と熱い思いで確信した。
話は飛ぶ。弊社の社名は東洋古典の『大学』に由来する。『大学』は大人(人の上に立って人々によい影響を与える人)になるための心得を説いた本だが、その冒頭に、人の上に立つ人間にとって3つの大事がある、と述べている。『大学』の三綱領である。