運動経験のなかったシングルマザーが、30歳でボクシングのプロデビュー。7年の苦闘を経て世界タイトルの舞台へ駆け上がった。恵まれぬ家庭境遇、愛する家族との別れ、そして人生を変えたボクシングとの出逢い。どんな強敵にも臆することなくリングへ上がり続けるボクサーが、我が子に、そして亡き弟に伝えたい思いとは──。
今年(2023年)9月激戦を制し、WBC女子アトム級シルバー王座を獲得した葉月さん
女子プロボクサー
葉月さな
はづき・さな
福岡県生まれ。スポーツ未経験でボクシングを始め、30歳でプロデビュー。令和元年OPBF女子東洋太平洋ミニマム級王座に挑み、初タイトル獲得。3年IBF女子世界ミニマム級タイトルマッチに臨む。判定で敗れたが、デビュー7年で世界王者への挑戦を実現した。5年WBC女子アトム級シルバー王座獲得。