世界各地を飛び回り、大自然が一瞬のうちに見せる〝原初の風景〟を命懸けで撮影し続けてきた写真家の白川義員氏、86歳。2021年春には集大成となる写真展「永遠の日本」と「天地創造」が開催され、大きな話題を呼んだ。〝地球再発見による人間性回復へ〟をテーマに掲げ、写真を通じて人間のあるべき姿を追求してきた白川氏に、その人生の歩みを振り返りつつ、いま私たちが大自然の原風景から学ぶべきことをお話しいただいた。
この記事は約12分でお読みいただけます
写真家
白川義員
しらかわ・よしかず
1935年愛媛県生まれ。1957年日本大学藝術学部写真学科卒業後、ニッポン放送に入社。フジテレビを経て、1962年写真家として独立。1969年写真集『アルプス』を出版して以来、『ヒマラヤ』『アメリカ大陸』『聖書の世界』『神々の原風景』『仏教伝来』『南極大陸』『永遠の日本』『天地創造』など12のシリーズを出版する。いずれも前人未到の仕事だが、特にシリーズ8作目の『南極大陸』では、世界初の南極大陸一周に成功。全米写真家協会最高写真家賞、菊池寛賞、日本芸術大賞など受賞多数。1999年紫綬褒章を受章。