本誌で「風の便り」を連載中の占部賢志氏が、文芸評論家・小林秀雄の謦咳に接したのは昭和48年、学生の頃だった。以来、半世紀、占部氏は小林秀雄に惹かれ、その思想を探究し続けてきた。今般、弊社から上梓された『文士 小林秀雄』はその結実ともいうべき一書である。氏にとって小林秀雄はどのような存在であり、新著にはどのような思いを込められたのか。
中村学園大学客員教授
占部賢志
うらべ・けんし
昭和25年福岡県生まれ。九州大学大学院博士課程修了。高校教諭を経て現職。他に、NPO法人アジア太平洋こども会議・イン福岡の客員講師などを務める。著書に『歴史のいのち』『教育は国家百年の大計』(いずれもモラロジー研究所)『語り継ぎたい美しい日本人の物語』。最新刊に『文士小林秀雄』(いずれも致知出版社)。