全日本男子柔道代表監督として日本男子柔道を立て直し、東京オリンピックでは史上最多5つの金メダル獲得という偉業を成し遂げた井上康生氏。2015年のラグビーワールドカップで世界の強豪・南アフリカを打ち破るなど、日本ラグビー界を牽引し、現役引退後はビジネスマンとして新たな舞台で挑戦を続ける五郎丸 歩氏。柔道とラグビー——共に世界の舞台で戦ってきたお二人に、これまで歩んできた道のりを交え、自らの運命を切り開く要諦を語り合っていただいた。
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静岡ブルーレヴズ クラブ・リレーションズ・オフィサー(CRO)
五郎丸 歩
ごろうまる・あゆむ
昭和61年福岡県生まれ。両親の影響で3歳からラグビーを始める。平成13年佐賀工業高校入学、3年連続で花園に出場。16年佐賀工業高校卒業。同年早稲田大学入学。1年次時よりレギュラーとして活躍し、3度の日本一を経験。17年、19歳1か月で日本代表初選出。20年早稲田大学卒業。同年トップリーグ所属のヤマハ発動機ジュビロ入団。23年、24年と2年連続でシーズンの得点王&ベストキッカー受賞。27年ラグビーW杯イングランド大会で強豪・南アフリカを破る中心選手として活躍。28年仏RCトゥーロン所属。29年ヤマハ発動機ジュビロ復帰。令和2年12月現役引退。3年に静岡ブルーレヴズに入社、クラブ・リレーションズ・オフィサー(CRO)を務める。
東京オリンピックの柔道混合団体で銀メダルを獲得し、フォトセッションに応じるメダリストと井上康生・男子監督(前列左から4人目)©時事通信
柔道家
井上康生
いのうえ・こうせい
昭和53年宮崎県生まれ。父親の影響で5歳から柔道を始める。平成9年東海大学入学。11年バーミンガム世界選手権大会100キロ級優勝を皮切りに、12年シドニーオリンピック柔道100キロ級金メダル、13年全日本選手権大会100キロ級で優勝し、22歳にして3冠王者に輝く。同年東海大学卒業。東海大学大学院体育学研究学科体育学専攻修士課程修了後、綜合警備保障入社。20年現役引退。24年11月より史上最年少で全日本柔道男子代表監督に就任。28年リオデジャネイロオリンピック、男子7階級でメダル獲得。令和3年東京オリンピックでは史上最多5個の金メダルに導き、9月末で監督を退任。現在はJOCパリ五輪対策プロジェクトリーダー、全日本柔道連盟の強化委員会副委員長などを務める。