父・新浪勇治は典型的な昭和の親父だった──。そう語るのは、サントリーHD社長・新浪剛史氏を兄に持ち、心臓外科医として国内で屈指の手術数を誇る、新浪博士氏だ。寡黙で勤勉だったという父の背中から息子は何を学んだのか。思い出に残る親子の触れ合いを振り返っていただきつつ、そこで培われたご自身のルーツについて語っていただいた。
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東京女子医科大学教授、心臓外科医
新浪博士
にいなみ・ひろし
昭和37年神奈川県生まれ。群馬大学医学部卒業後、東京女子医科大学大学院修了。アメリカのウェインステート大学、オーストラリアのアルフレッドホスピタル、ロイヤルノースショアホスピタルに留学。帰国後、東京女子医科大学附属第二病院(現・東医療センター)、順天堂大学、埼玉医科大学国際医療センターを経て、平成29年東京女子医科大学心臓血管外科主任教授に就任。著書に『数こそ質なり』(角川書店)がある。