天と人との繋がりを説き明かした儒教経典『中庸』。その古典に一貫して流れる精神がある。「誠」である。『中庸』は誠をどのように説いたのか、時を経てそれは日本人にどのような影響を及ぼしたのか。中国哲学がご専門の四天王寺大学人文社会学部教授・矢羽野隆男氏に解説いただいた。
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四天王寺大学人文社会学部教授
矢羽野隆男
やはの・たかお
昭和40年生まれ、大阪大学大学院文学研究科博士後期課程中退。現在、四天王寺大学人文社会学部教授。専攻は中国哲学・日本漢学。著書に『大学・中庸』(角川ソフィア文庫)、共著に『名言で読み解く 中国の思想家』(ミネルヴァ書房)『白川静の世界Ⅰ 文字』(平凡社)など。