日本の美術史に燦然と輝く足跡を残した運慶と快慶。見る人の心を掴んで放さない精神性の高さと造形美はどのようにして生まれたのだろうか。長年仏像彫刻を研究してきた清泉女子大学教授・山本勉氏の話からは、一道を極めて遊ぶが如き無心の境地に至った2人の天才仏師の姿が伝わってくる。
清泉女子大学教授
山本 勉
やまもと・つとむ
昭和28年神奈川県生れ。東京芸術大学大学院博士後期課程中退。24年間にわたる東京国立博物館勤務を経て、平成17年より現職。著書に『運慶大全』『運慶にであう』(ともに小学館)など。