四季折々の季語を含め、五七五の僅か17文字に情感を詠い上げる俳句。正岡子規・高濱虚子以来の俳句の伝統を受け継ぎ、明治30年から毎月ほぼ休みなく号を重ねてきた雑誌が『ホトトギス』である。125年に及ぶその歩みは苦闘の歴史でもある。虚子の曽孫で同誌主宰・稲畑廣太郎氏に感慨を込めてお話しいただいた。
ホトトギス主宰
稲畑廣太郎
いなはた・こうたろう
昭和32年兵庫県生まれ。57年甲南大学卒業後、合資会社ホトトギス社入社。63年『ホトトギス』編集長。平成17年同誌「雑詠」選者および副主宰、25年より主宰。俳人・高濱虚子の曽孫。著書に『曽祖父―虚子の一句』(ふらんす堂)、句集に『半分』(朝日新聞社)などがある。