悪天、機体トラブル、急病人……大空を飛ぶ旅客機には常に危機がつきまとう。不測の事態に陥っても乗客の命を守り抜くには、異変に動じない器量、人材が不可欠だ。国際線機長として30か国を行き来した時期を含め、定年まで45年間を無事故・無違反で貫き、総勢100名以上の後進にプロへの道を開いてきた横田友宏氏に訊く、危機に応ずる心の培い方。
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日本航空・スカイマーク元国際線機長
横田友宏
よこた・ともひろ
昭和28年東京都生まれ。航空大学校を卒業後、50年日本航空(JAL)入社。B747機長として世界30か国へのフライトを経験。米ナパ運航乗員訓練所では教官として当時最多の訓練生を送り出す。以降、試験飛行室機長、安全推進本部次長などを歴任し、平成23年スカイマークに移り乗員課機長、ライン操縦教官を務める。30年より現職。著書に『国際線機長の危機対応力 何が起きても動じない人材の育て方』(PHP新書)などがある。