天然痘やコレラなど、幕末の日本で猛威を振るう感染症と闘い、医学史上に不朽の業績を残した蘭医学者・緒方洪庵。また、洪庵が主宰する「適塾」は、福沢諭吉や橋本左内など近代日本を代表する人材が数多く輩出した。医師として、教育者として、世のため人のために尽くしたその生涯と功績を、大阪大学適塾記念センター准教授の松永和浩氏に紐解いていただいた。
大阪大学適塾記念センター准教授
松永和浩
まつなが・かずひろ
昭和53年熊本県生まれ。平成9年熊本高校卒業、大阪大学文学部入学。20年大阪大学大学院文学研究科博士後期課程単位修得退学。博士(文学)。22年大阪大学総合学術博物館助教、27年大阪大学適塾記念センター准教授。著書に『室町期公武関係と南北朝内乱』など。