幼少期より仏道を歩み続けて80年。現在曹洞宗の師家会会長を務める青山俊董師。46歳で出家し、日蓮宗の布教師として悩める市井の人々に手を差し伸べてきた戸澤宗充師。異なる立場で仏法の灯を点し続けてきた尼僧二人に、各々の経験を交えながら、人生の試練を乗り越える心構えを説いていただいた。
愛知専門尼僧堂堂頭
青山俊董
あおやま・しゅんどう
昭和8年愛知県生まれ。5歳の時、長野県の曹洞宗無量寺に入門。駒澤大学仏教学部、同大学院修了。51年より愛知専門尼僧堂堂頭。参禅指導、講演、執筆のほか、茶道、華道の教授としても禅の普及に努めている。平成16年女性では2人目の仏教伝道功労賞を受賞。21年曹洞宗の僧階「大教師」に尼僧として初めて就任。著書に『一度きりの人生だから』(海竜社)『泥があるから、花は咲く』(幻冬舎)など。
日蓮宗一華庵、サンガ天城庵主
戸澤宗充
とざわ・そうじゅう
昭和12年東京生まれ。33歳の時、2児を残し夫が事故で急逝したことから『法華経』と出合い、46歳で出家。平成15年65歳で私財を擲ち、女性たちの駆け込み寺「サンガ天城」を設立。さらに26年には居酒屋「地獄に佛」の営業も手掛け、様々な問題で悩み苦しむ人々を受け入れ、導いてきた。著書に『あなたが生きている理由』(家の光協会)『すべてを喜びとする。』(幻冬舎)『一人で悩まないで!』(佼成社)がある。