かつて戦争の舞台となり国土を蹂躙されたカンボジア。戦闘時に埋設された地雷はいまなお約400万~600万個も残存し、現地の人々の命を脅かし続けている。この状況を憂慮し、17年にもわたり現地で地雷撤去活動に邁進してきたのが、元自衛官の高山良二氏である。高山氏をこの活動に駆り立てるものは何か。弊社新刊『いのちの讃歌』で氏の活動を紹介した作家の神渡良平氏とともに、一人の日本人の運命を大きく変えたこの尊い活動について語り合っていただいた。
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2019年2月にカンボジアを訪れた神渡氏(右)とともに
認定NPO法人国際地雷処理・地域復興支援の会理事長
高山良二
たかやま・りょうじ
昭和22年生まれ。愛媛県出身。地雷処理専門家。41年陸上自衛隊に入隊。平成4年カンボジアPKOに参加。14年陸上自衛隊を定年退官と同時に日本のNGOの一員としてカンボジアに赴き活動。23年NPO法人国際地雷処理・地域復興支援の会(IMCCD)を設立、タイ国境に隣接するカンボジア北西部で活動。著書に『地雷処理という仕事』(筑摩書房)がある。
作家
神渡良平
かみわたり・りょうへい
昭和23年鹿児島県生まれ。九州大学医学部中退後、新聞記者や雑誌記者を経て独立。38歳の時脳梗塞で倒れリハビリで再起。闘病中に書いた『安岡正篤の世界』(同文舘出版)がベストセラーに。現在では執筆の他、全国で講演活動を展開。著書に『安岡正篤 立命への道』『下坐に生きる』『いのちの讃歌』(いずれも致知出版社)など。