2018年2月号
特集
活機かっき応変おうへん
  • トップマネジメント社長山下淳一郎

ドラッカーに学ぶ
経営の原則

「マネジメントの父」と称され、名だたる経営者から師と仰がれるピーター・ドラッカー。長年ドラッカーに私淑し、その理論に基づいて主に上場企業のコンサルティングを手掛ける山下淳一郎氏が語った「企業発展の要」とは何か。

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ドラッカーの教えに基づき企業を繁栄へと導く

ピーター・ドラッカー。ビジネスの世界に身を置く者ならその名を知らない人はいないでしょう。「マネジメントの父」「経営学の巨匠」と称され、ファーストリテイリング会長・柳井正氏やソフトバンクグループ代表・孫正義氏をはじめ、数多くの経営者から師と仰がれており、没後10年以上経たいまなお根強い人気を誇っています。
 
私もまたドラッカーの影響を色濃く受けた一人です。平成20年にトップマネジメントという会社を創業し、以来ドラッカーの教えに基づいてコンサルティングを手掛け、約100社の上場企業で成果を上げてきました。

私の言う成果とは、数字のことではありません。社長及び取締役が円滑な「経営チーム」を確立することによって、その会社が長期的に繁栄し続けることです。
「事業の目的は顧客の創造だ」
これはドラッカーの有名な言葉ですが、顧客の創造とは要するに喜んでくださる人を一人でも多く増やすこと。この言葉のとおり、売り上げを伸ばすことを目的とせず、いかにお客様に喜んでいただくかを追求していくことで、結果として業績も好転するのです。
 
サービス業を提供するある上場企業では、それまで年商200億円を超えたことがなかったものの、私が携わるようになってから4年で創業初となる200億円を突破し、現在280億円に達しています。

トップマネジメント社長

山下淳一郎

やました・じゅんいちろう

昭和41年東京都生まれ。大学卒業後、外資系コンサルティング会社に勤務し、ドラッカーの教えの実践支援を行う。その後、中小企業役員と上場企業役員を務める。平成20年トップマネジメントを設立し、社長就任。著書に『新版 ドラッカーが教える最強の経営チームのつくり方』(同友館)など。最新刊に『ドラッカー5つの質問』(あさ出版)。