女優でエッセイストとしても知られる小山明子さんは、今年(2025年)1月、満90歳を迎えた。ご主人で映画監督の大島渚さんが脳出血で倒れたのは、小山さんが61歳の時。仕事も家庭も順調だった小山さんは突然どん底に突き落とされる。以来、女優業から距離を置き、17年間にわたってご主人を介護、献身的に支え、そしてそこに喜びを見出してきた。様々な人生の四季を経て、90歳を迎えた小山さんはいま、どういう心掛けで日々人生を満喫しているのだろうか。小山さんが語る幸せに生きる秘訣とは――。
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女優
小山明子
こやま・あきこ
昭和10年千葉県生まれ。大谷学園在学中、学園のファッションショーに出演した際『家庭よみうり』のカバーガールとなり松竹にスカウトされ入社。松竹映画『ママ横をむいてて』で芸能界デビューを果たす。松竹の助監督だった大島渚と35年に結婚。平成8年に大島渚が脳出血で倒れてからは、女優業から距離を置き介護に専念。介護うつを克服しながら17年間にわたって献身的に支える。著書に『パパはマイナス50点』(集英社)『小山明子のしあわせ日和』(清流出版)など。