毎年億単位の赤字を重ね続ける中、医師が一斉に退職、閉鎖やむなしと思われた志摩市民病院。しかしそこに一人残った34歳の若き医師が、病院の再建に成功する。「世界平和」という壮大な夢を真剣に描き、すべての人を幸せにしたいとの思いから地域医療に飛び込んだ江角悠太氏だ。落ち込んだ職員の心、地域の活力をどう引き出したのか。その軌跡に迫る。
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志摩市民病院院長
江角悠太
えすみ・ゆうた
昭和56年東京都生まれ。平成21年三重大学医学部卒業。沖縄県中部徳洲会病院での初期研修を修了後、23年より後期研修医として三重県内の地域基幹病院、大学病院で研修。26年12月より国民健康保険 志摩市民病院に着任、28年4月より同病院院長に就任。全国自治体病院協議会三重県支部長。地域包括ケア病棟協会理事、TAO(地域創生医師団)団長、未来の大人応援プロジェクト理事、東京医科歯科大学臨床准教授、三重大学医学部臨床講師。