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「人生には2本のレールが必要だ。新幹線も2本のレールがあるからどこまでも走って行ける」
森信三師が言っていたという。弟子の寺田一清さんから聞いた。
では、何をもって人生の2本のレールとするのか。思い浮かんだことがある。『致知』平成25年6月号にご登場いただいた北里柴三郎の曾孫、英郎さんの話である。
1891(明治24)年、ベルリン滞在中の北里柴三郎を1人の青年が訪ねてきた。ストラスブルグ大学留学中の医化学生で、後に京都帝国大学総長となる荒木寅三郎である。時に柴三郎38歳、寅三郎25歳。
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