画家・野見山暁治氏は、102歳のいまなお絵筆を執り続けている。
「特別に仕事に打ち込んでいる感覚はない」と笑う野見山氏だが、常にテーマを持ってキャンバスに向き合うなど、その創作意欲は衰えを知らない。戦争体験や戦没画学生の絵を集めた「無言館」の創設などこれまでの人生を振り返りながら、長年一道に生きてこられた現在の心境をお話しいただいた。
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画家
野見山暁治
のみやま・ぎょうじ
1920年福岡県生まれ。1943年東京美術学校(現・東京藝術大学)油画科を卒業。応召。戦後は1952年より渡仏。1956年サロン・ドートンヌ会員。1958年安井賞受賞。1968年東京藝術大学助教授就任。後に教授。1977年『祈りの画集』(共著、日本放送出版協会)出版。1992年第42回芸術選奨文部大臣賞など受賞多数。2000年文化功労者。2014年文化勲章受章。