「日本の資本主義の父」と称される渋沢栄一。2019年4月、2024年度に刷新される新紙幣の一万円札に肖像が描かれるとの発表を受け、再び注目を集めている。東洋の古典や人物に造詣の深い田口佳史氏と渋沢栄一の玄孫である渋澤 健氏は、コロナ禍で社会の分断が進むいまこそ、渋沢栄一の精神に依って立つべきだという。渋沢栄一の人格の根を養ったものを辿ると共に、代表著作『論語と算盤』を繙く。そこから見えてきた大転換期の生き方——。
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東洋思想研究家
田口佳史
たぐち・よしふみ
昭和17年東京生まれ。日本大学芸術学部卒業後、日本映画社入社。47年イメージプランを創業。著書に『ビジネスリーダーのための老子「道徳経」講義』『人生に迷ったら「老子」』『横井小楠の人と思想』『東洋思想に学ぶ人生の要点』など多数。最新刊に『佐久間象山に学ぶ大転換期の生き方』(いずれも致知出版社)。
コモンズ投信会長
渋澤 健
しぶさわ・けん
昭和36年神奈川県生まれ。44年父親の転勤で渡米。テキサス大学卒業後、UCLAでMBA取得。JPモルガン、ゴールドマン・サックスなどでの勤務を経て、平成13年シブサワ・アンド・カンパニーを創業。20年コモンズ投信を設立。渋沢栄一の玄孫。著書に『渋沢栄一 人生を創る言葉50』(致知出版社)など多数。