2016年4月号
特集
夷険一節
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けん いっ せつ

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    夷険一節──北宋の政治家であり、学者、文化人として活躍した欧陽脩の言葉である。「夷険」は土地の平らな所と険しい所を表し、「節」は節操の意。「一節」は節義を守って変えないことである。

    人生、いい時もあれば悪い時もある。順調な時、人はともすれば調子に乗り慢心しやすい。逆に不運な時はうろたえ、意気消沈しがちである。人生の順境、逆境に振り回されず、態度、姿勢が一貫していることが夷険一節である。
    東洋の先哲が等しく説いた人生の大事な心得である。